藤田医科大学 腫瘍医学研究センター

お知らせ

院内がんゲノム検査成果報告会を開催

院内がん遺伝子パネル検査の現状と展望について話す住友センター長

2021年4月より、本学の臨床研究のために無料で実施しているがんゲノム検査が間もなく当初目標に掲げた1000件に達するにあたり、現時点での解析状況に関する成果報告会を開催しました。

がんセンター担当 廣岡芳樹副院長の開会の辞に始まり、
藤田医科大学病院 がんセンター 住友誠センター長が、院内がんゲノム検査成果のOverviewとして、当院におけるがん遺伝子パネル検査の現状と展望についてお話しました。

その後、実際に検体解析を担当する難治疾患細胞制御学 竹田真由講師がサンプル品質管理について説明。「院内がんゲノム検査を開始してからの約1年間で再解析となった検体は約3%と、クオリティの高い解析が行われている。検体も高品質なものが多く、精度の高い検査ができるようになってきている」と述べました。

また、今回は解析検体数の多い「大腸がん」と「前立腺がん」に症例を絞り、総合消化器外科学 中野裕子助教と腎泌尿器外科学 糠谷拓尚助教(代理:住友教授)が、現時点での解析データについて解説しました。

佐谷センター長による総評

総評として藤田医科大学 がん医療研究センター 佐谷秀行センター長より、今回の院内がんゲノム検査の実施の成果として、院内での検査体制のフローが確立できたことや、進行がんのみが対象の保険収載のゲノム検査とは異なり、異なった病期の遺伝子異常プロファイルについて集積できたことなどが挙げられました。




今回の報告会には、約70名が参加し、さまざまな診療科の医師による活発な意見交換も行われました。

今後、第2期院内がんゲノム検査として、さらに1000件のゲノム解析の実施を計画しており、検査体制の充実を図るとともに、患者さんの治療の選択肢を増やし、より高度な治療を提供できるよう努めていきます。

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