藤田医科大学 がん医療研究センター

スキンケア・手術跡について

スキンケアや手術跡に関するよくあるご質問について、基本的な情報をお伝えします

がん治療中は何か専用の石鹸、洗顔料、化粧品を使わなければいけませんか?

■ ほとんどの人はそれまで使用していた製品を継続しても問題はありません。
「低刺激」・「敏感肌用」の表示は各製造販売業者の裁量によるものであり、商品にこだわり、全部変更する必要はないとされています。
たとえ「肌に優しい」とうたっている商品でも、使い慣れた製品から新しい製品へ切り替えるときの皮膚トラブルのリスクの可能性はあると考えます。
どのような製品でも使用した際に、ピリピリする、かゆみが出るなどの違和感があった場合は、使用を中止し、一時的に水またはぬるま湯での洗浄のみとし、症状が続く場合は皮膚科を受診してください。

化学療法の治療中のスキンケアの基本について教えてください

■ 基本は「保清」「保湿」「保護」です。
化学療法中などは肌が乾燥しやすくなる場合があります。
治療前から日常的に行っていたご自分のスキンケアを看護師と一緒に見直し、治療中は変えたほうが良い行為がないか相談するとよいでしょう。
例えば洗顔、入浴の際、ゴシゴシこすらないようにするため、ナイロン製のタオルやスポンジを泡状のソープで手洗いに変えるなど手軽な方法に変えたり、肌に洗浄成分を残さないように十分にすすぐなど負担にならない範囲がおすすめです。

皮膚障害へのスキンケアについて

■ 皮膚の症状が強く表れるとされる一部の抗がん剤や分子標的薬を使用する場合は予防の段階からのスキンケアが医学的に推奨されるものがあります。主治医に確認しましょう。
処方される保湿剤(ローションタイプと軟こうのタイプなど使う範囲や使用感で選択できます)や、ステロイド剤(塗る場所の皮膚の薄さ、炎症などの症状の程度に合わせ種類があります)をしっかり使うことで症状の予防や改善が期待できます。

■ 副作用が表れた場合は担当医に症状を伝えましょう。
EGFR阻害薬ではざ瘡様発疹というニキビのような特徴的な皮膚症状や、爪囲炎が出現しますが、副作用の出方で薬の効果を予測することや薬剤量の調節を行います。
また、マルチキナーゼ阻害薬の手足症候群(手足が赤くなる、強い痛みがある)や、一部の殺細胞性の抗がん剤では特徴的な症状が出現します。薬剤別のパンフレットやスキンケア日誌などを使って、看護師や主治医とケアの相談をしましょう。

見える場所の手術のあとが大きく、目立つのですが気になります

■ 一般の化粧で用いるファンデーションでもいいですが、さらにカバーしたいのであれば、傷や瘢痕に定着しやすいカモフラージュ専用メイクのファンデーションがあります。
首の周りなど衣服につく部分は落ちにくいボディ用の製品を使います。

■ 気管挿管の瘢痕は首の部分だけの付け外し可能なネックカバーもあります。スカーフを用いたり、ファンデーションを使うのであれば、くぼみを埋めるのではなく肌の赤みをカバーするだけでも割合目立たなくなります。

■ テーピングやファンデーションテープと呼ばれる被膜材で肌に近い色のものを貼る方法があります。
いずれも傷がふさがってから、パッチテストをして使うようにして下さい。はがす際の皮膚剥離にも注意が必要です。