がんウイルスの1種であるEBウイルスが、細胞内で複製し、子孫ウイルス粒子を形成する機構を観察することに成功しました。
EBウイルスは、核内の点状の場所(A赤色)でウイルスDNAを爆発的に合成し、合成したウイルスDNAを核内部(A, B緑色)に蓄積していました。
蓄積されたウイルスDNAを使って核の内部で子孫ウイルスを形成している様子も観察されました(C)。
A.
ウイルスが複製している細胞を蛍光抗体法により可視化した。DAPI(青)は細胞の核、BMRF1(緑)は合成され蓄積されているウイルスDNA、BALF2(赤)はウイルスDNAが合成されている場所を示す。
B.
同じ細胞の電子顕微鏡写真。核の真ん中に緑のBMRF1が染まることから、ここにウイルスDNAが蓄積していることが分かる。
C.電子顕微鏡写真。ウイルス粒子は感染細胞の核の内部で形成されることが観察された。
Sugimoto et al., PLOS ONE. 2019より改